今回から、昨年11月に訪れた上の写真のヒマラヤお膝元のネパールと、
今年2月に行ったインドでの経験を、
少しずつ書いていきたいと思います。
テーマは、ずばり「福祉の原点を探る旅」です。
まず初回は、ネパールの旅でのメインとなる、
先日のブログでご紹介した、NPO ADRA の 口唇口蓋裂医療チームです。
ADRAは、約20年前から、ネパールに医療チームを派遣し、
口唇口蓋裂で悩む患者さんたちの、手術を無償で行っております。
毎年約1ヶ月間滞在し、約50名の患者さん達の手術を行っております。
口唇口蓋裂は、現在の日本では医療が進歩したおかげで、
生まれてすぐに手術をして、目立たなくできるようになりましたが、
今でも約500人に1人の割合で、発生しているそうです。
ネパールでは、医療の技術レベルと、人材不足のため、
手術を行う形成外科の医師が少なく、悩まされている患者さんたちが
まだ沢山います。
唇や口の中が裂けてしまっているため、上手く話せなかったり、
食べ物や飲み物を上手く飲み込めずに、鼻から出てしまったりしてしまいます。
そのため現地では今でも、患者さんとその家族はひどい差別を受けています。
当人の子供達は、学校ではいじめを受け、
また家族からも、モノ扱いをされたり、両親が離婚してしまい、
祖父母に育てられていたりしています。
また、そういう子供が生まれてきた原因を、母親の前世が悪いなどと
母親のせいにし、離婚をしたり、家庭崩壊につながっています。
カトマンドゥなどの都市では、そういった差別・偏見は大分和らいできているそうですが、
まだまだ地方では、差別・偏見が強く、患者さんたちは呪われた存在として、
人間扱いされていない状況です。
そんな中、手術をする事により、綺麗な顔になり、言葉も上手に話せるようになり、
差別・偏見からから開放されます。。。
つづく。
手術後の患者さん達です。
柴田yas
コメントをお書きください
相模原の風 (月曜日, 11 7月 2011 20:14)
この報告書を読んだ時、あまりの悲惨さにコメントも浮ばず言葉もなくショックでいったん閉じました。
再度開けてじっくり読むと、話せない、飲み込めない、いじめ、離婚、呪いなど限りない不幸と差別、患者の多さに顔が硬直します。
これをテレビで見たとしたら「遠い国の事」として何もできない自分ですから、可哀相で終わるでしょう。でも実際に行ってきた人の話をこうやって身近で読ませてもらうと、遠い出来事ではなくそれを助けている人達がいる事に心底から「良かった」と思います。
そしてこの子供達の可愛い写真が読んで落ち込んだ人達の心を救ってくれるでしょう。とても綺麗に傷跡が消えているからです。
コメントこそ書かないけれど、多くの人がこの報告書を読むことと思います。
続きを読むのはちょっと怖いけれど、でも本当の現実を知りたい。
美しいヒマラヤの写真の下ではこんな現実もあるんですね。
遊びで行く海外旅行が多い中、スゴイ旅行をされたものだと思いました。
柴田yas (火曜日, 12 7月 2011 08:00)
相模原の風さん
コメントありがとうございます!
ネパールやインドに行ってみると、カーストの問題などもあって、
福祉とはなんぞや?といっても、一概には言えない、
ヒマラヤの美しさとのギャップ、のような深いものがありますね。
このへんの事はまたおって書いていきたいと思いますが、でも相模原の風さんのおっしゃるとおり、子供達の笑顔が救ってくれるような気がします。
この旅では沢山の貴重な体験ができました。ADRAに感謝です。
田中 (火曜日, 12 7月 2011 14:43)
DARAって学校や井戸作りばかりだと思っていました^^;
確かに福祉の原点ってどこにあるのか難しいですよね>・<
私は福祉の原点(ソフト面)を探しにオハナデイサービスって所に行ってきましたよ^=^
柴田yas (水曜日, 13 7月 2011 06:13)
もちろん、学校作りや井戸作りもありますが、
そこからさらに、いかに自立支援につなげていくか、が今の援助の中心に
なっているようです。
福祉の原点、一緒に探しましょう=^_^=
マダム (水曜日, 13 7月 2011 06:40)
福祉の原点を探る旅って、すごいですね。
応援してます!
これからのブログも楽しみです。
柴田yas (水曜日, 20 7月 2011 06:32)
マダムさんコメントありがとうございます!
まだまだ旅の途中ですが、
応援の程よろしくお願いします!